JALマイレージバンクを使いこなす流れを、全7回に渡ってお伝えしていきます。一通り読んでいただければ、基礎はマスター出来ます。

【Part1】JMBの基本を理解する

【Part2】JALを貯めるためのクレジットカードの選び方

【Part3】JALマイルの貯め方【日常生活編】

【Part4】JALマイルの貯め方

【Part5】JALマイルのお得な使い方

【Part6】FLY ON プログラム JALの上級会員のサービスとは?   ← 今はここ

目次

FLY ON プログラムとは?

FLY ON プログラムとは、JALの上級会員制度のプログラム名のことを指します。

ステータス制になっていて、年間の搭乗回数やFLY ON ポイントというポイントを貯めた量に応じてステータスが付与されます。

空港内の優先サービスやラウンジの利用など便利がものが多く、JALをよく利用される方にとっては憧れのステータスになっています。

FLY ON プログラムは基本4つのステータスで構成される

FLY ON プログラムは、4つのステータス階層と1つの継続ステータスから構成されています。

4つのステータスは、クリスタル、サファイア、JGCプレミア、ダイヤモンドとなっていて、ダイヤモンドが一番上のステータスになります。

毎年1月から12月までのJALグループ便、ワンワールド運航便の搭乗実績に応じて翌年1年間のステータスが決定します。

JALの上級会員になる方法

上級会員になる為の指標は、FLY ON ポイントというポイントを貯めるか、JAL便(ワンワールド便含む)の搭乗回数の実績で判定されます。

それぞれのステータス獲得に必要なFLY ONポイント数は下記の通りです。

必要FLY ON ポイント数搭乗回数
クリスタル30,00030回
サファイア50,00050回
JGCプレミア80,00080回
ダイヤモンド100,000120回

※搭乗回数で達成する場合は、ワンワールド便を併用できるが、半分以上はJAL便に搭乗する必要がある。(サファイアの場合、50回のうち、JAL便に25回以上搭乗しなければならない)

ステータスは、達成した翌年の4月~翌3月末までの1年間利用することが出来、達成翌年に再度ステータス条件を達成しないと期限切れと共に資格も失効します。

FLY ON ポイント(FOP)とは?

FLY ON ポイント(以下FOP)は、JALグループ便、ワンワールド運航便に搭乗した際に、マイルとは別に積算されるポイントのことです。

FOPは下記の式で計算されます。

フライトマイル

フライトマイルは、フライトで飛んだ距離になります。

区間マイルは公式サイトをご参照ください。

予約クラス・利用運賃のマイル積算率

飛行距離がわかったら、その距離に利用運賃のマイル積算率をかけます。

これは、高い料金の座席(ファーストクラスやビジネスクラスなど)を購入したり、割引運賃を使わないで正規料金で買ってくれている方に多くのFOPえを付与される仕組みになっています。

ツアーなどの格安設定になると、FOPの付与率も低く設定されています。

国内線の積算率

運賃種別はもっと細かく設定されていますが、大まかにまとめると下記の通りになります。

普通運賃100%
一般クラスの割引運賃75%
ツアー旅行・格安チケット50%
ファーストクラス50%を加算
クラスJ10%を加算

国際線の積算率

国際線は更に細かく運賃種別が分かれていますが、大まかにまとめると下記の通りになります。

ファーストクラス150%
ビジネスクラスの正規運賃150%
ビジネスクラスの割引運賃125%・70%
プレミアムエコノミークラスの正規運賃100%
エコノミークラスの正規運賃100%
エコノミークラスの割引運賃70%・50%・30%

FLY ON ポイント換算率

路線倍率は、近距離路線を主に利用される方の為のボーナスになります。

近距離だと、そもそものフライトで乗る距離が短いので、中々FOPが貯まりません。

ですが、この近距離路線のフライトボーナスがあるので、単純にサファイア会員以上を目指すなら国内線を主に使った方が貯めやすくなっています。

国内線2倍
国際線(JAL便のアジア・オセアニア線)1.5倍
その他の国際線(ワンワールド便含む)1倍

搭乗ボーナスFLY ON ポイント

搭乗ボーナスFLY ON ポイントは、FOPの計算式には含まないボーナスポイントになっていて、割引運賃を使わなかったり、グレードの高い座席を購入してくれた方に対して付与されるポイントです。

国内線

普通運賃、ビジネスきっぷ、株主割引、障害者割引など400ポイント
乗継割引、特定便乗継割引200ポイント
一般クラスの各種割引0ポイント

国際線

ファーストクラス400ポイント
ビジネスクラス400ポイント
プレミアムエコノミー400ポイント
エコノミークラス400ポイント
エコノミークラス(各種割引運賃)0ポイント

JALの運賃種別はものすごく細かく分類されており、全部を把握するのは困難です。

すべてを理解する必要な全くありません。

ここでは分かり易さを重視して、簡略して表記しています。

詳細の対象運賃については公式ページをご確認ください。

FLY ON ステータスのサービスは?

FLY ON ステータスのランク別のサービスを、特典を一覧表にまとめて見ました。

サービス、特典ダイヤモンドJGCプレミアサファイアクリスタルJGC
必要FOP100,00080,00050,00030,00050,000
ワンワールドステータスエメラルドエメラルドサファイアルビーサファイア
専用デスク
予約時の優先キャンセル待ち
国内線前方座席指定サービス
国際線前方座席指定サービス
国内線先行予約サービス
国内線特典航空券先行予約サービス
専用カウンターでのチェックイン
空港での優先空席待ち
受託手荷物無料許容量の優待国際線:20Kg
国内線:1個
国際線:20Kg
国内線:1個
国際線:20Kg
国内線:1個
国際線:10Kg
国内線:1個
国際線:20Kg
国内線:1個
ダイヤモンド・JGCプレミア専用保安検査
JALグローバルクラブエントランス
ファーストセキュリティーレーン
JALファーストクラスラウンジの利用
ダイヤモンド・プレミアラウンジの利用
カード提示によるラウンジの利用
国際線の優先搭乗
国内線の優先搭乗
プライオリティパッケージサービス
クラスJ利用時
ボーナスマイル(JAL)130%105%105%55%35%
ダイヤモンド特典航空券
マイルの有効期限廃止
JAL国際線機内販売事前予約
パイロット体験航空教室
JALとっておきの逸品限定商品
サービスセレクション

と、色々な特典を受けられますが、利用頻度が高かったり、便利なサービスはサファイア以上の特典になります。

JALの上級会員になるとワンワールドの上級会員も獲得できる

上記にも表記していますが、JALの上級会員を獲得すると、ワンワールドの上級会員にもなることができます。

JALクリスタル → ワンワールド ルビー

JALサファイア → ワンワールド サファイア

JAL JGCプレミア → ワンワールド エメラルド

JALダイヤモンド → ワンワールド エメラルド

JALの上級会員になると、ワンワールドの運航便に搭乗した時の、上記のあるような優先サービスを受けることができるようになります。

目指したいステータスはJGC(JALグローバルクラブ)

ビジネスや出張などでJAL便に日常的に搭乗することが特に多くない場合に目指したい会員ランクはサファイアになります。

サファイアになると、JGC(JALグローバルクラブ)への入会資格を得ることができます。

JGCになれば一生ステータスを継続できる

JGCとは、JALのサファイア以上の会員が入会することができ、JGCのサービスをJALカードに付帯させれることによって、カードを持ち続けている限りJGCのサービスを受けることが出来ます。

JALカードを解約しない限りなので、ほぼ一生涯JALの上級会員のサービスを受けることが可能になります。

JGCで受けることが出来るサービスは、サファイアとほぼ同等の内容になりますので、取得する価値はとてもあると思います。私も取得し、恩恵を受けております。

JGCの主なメリットを下記で解説します。

JGCの12のメリットと特典を解説

・専用予約デスク

予約をする段階から、優遇を受けることが出来ます。

航空券予約などでJALに電話すると、電話がつながるまで中々の時間待たされることが多いです。

JGC所有者には、通話料無料の専用の電話番号があり、待つ時間を短くして要件を済ませることが出来ます。

・キャンセル待ちの優先

航空券の予約の際、空席がなキャンセル待ちをすることがありますが、JGC会員はキャンセル待ちをした際に優先して座席を確保することが出来ます。

・空港でのキャンセル待ちの優先

こちらは同じキャンセル待ちでも空港でのキャンセル待ちになります。

航空券を当日に購入することは中々ないかもしれませんが、どうしてもその日乗らなければならないこともあると思います。また、席を普通席からクラスJ席にアップグレードしたい時のようなキャンセル待ちでも優遇されます。

・前方座席指定サービス

ステータス未所有の場合、座席指定の際にやたらと前方の座席指定が出来ないことがあります。(クラスJは除く)

降りる時に早く降りられる前方座席や、非常口付近の足元の広い座席の空席がない場合、JGCを取得すると指定することが出来るようになります。

・専用チェックインクカウンター、ファストセキュリティーレーンの利用

空港のチェックインカウンターで、荷物を預けるのび長蛇の列に並んだ経験はありませんか?

国内線だったら、週末の那覇空港とかは1時間待ち以上になっていることもよくあります。

国際線も、海外の空港は基本どこも行列になっているのしか見ない気がします。

JGCならば、搭乗クラスに関係なく専用のチェックインカウンターを利用することが出来ます。

国内線の場合:JGCグローバルカウンタあー

国際線の場合:JALファーストクラス・チェックインカウンター(ファーストクラスのカウンターがない場合は、ビジネスクラスのチェックインカウンター)

ワンワールドの場合:ワンワールドのエリートステータス表示があるチェックインカウンター

これらのチェックインカウンターは、ほとんど人がいないので待ち時間はほぼゼロに近いのがメリットです。

また成田空港第二ターミナルのJAL国際線利用時は、JALファストセキュリティーレーンを利用することが出来ます。

・サクララウンジの利用

搭乗券とJGCカードの提示で国内線、国際線のサクララウンジを利用することが出来ます。

国際線の場合、食事をすることが出来、一般的な朝食洋食メニュー(パン、卵料理、ハム)と和食のメニュー(煮物、和え物など)も充実しています。

サクララウンジと言ったら、カレーが有名です。JALの通販でも販売されているとても人気の料理です。

お酒も飲み放題です。

ウイスキー、焼酎、日本酒、ワイン、シャンパン、果実酒、カクテルの原酒など品揃え豊富です。

・機内への優先搭乗

飛行機に乗る時も優先になります。

最優先は、事前改札として小さなお子様連れの方、傷害のある方になりますが、その次にステータス所有者の搭乗になります。

国内線の場合は、下記の様になっており、普通座席での購入者がほとんどなので搭乗待ちの行列に飲み込まれることなくスムーズに機内に入ることが出来ます。

<国内線>

<国際線>

・受託荷物の優先受け取り

優先サービスは目的地に到着してからも続きます。

預けたスーツケースを受け取るのに、国際線の大型機だったりすると、30分以上待たされることも普通ですが、JGCを持っていると預けたスーツケースを優先的に受け取ることが出来ます。

・手荷物許容量の優待

預ける荷物が多い場合、超過料金を取られることなく荷物を預けることができます。

優待される許容量は下記の通りです。

JALグループ国内線通常プラス20kg以内
JAL国際線通常プラス1個(1個当たり32Kg以内)
ワンワールドアライアンス加盟航空会社エコノミークラス搭乗時
個数別の場合:通常プラス1個32Kg、最大2個まで
基本無料手荷物許容量が2個の場合は、本サービスの適用はありません。
重量制の場合:通常プラス15Kg

・国際線のマイルでアップグレード、ファーストクラスの優先受付

国際線のマイルを使ってのアップグレードや、ファーストクラスの予約をする際、満席になっていることが多いですが、その場合キャンセル待ちになるのですが、JGCを持っていると優先的に確保することが出来ます。

 ・JAL国際線アップグレード空席待ち

 ・JAL国際線ファーストクラスの特典航空券

・ワンワールドの「サファイア」ステータスが付帯

JGCを持つと、ワンワールドのサファイアも自動的に付帯されます。

もちろんJGCを持ち続けている限りワンワールドのサファイアも継続されますので、非常にメリットがあります。

基本的にはJALの上級会員サービスで受けている様なメリットはほぼ利用することが出来ます。

主な部分を挙げておくと、

 ・専用チェックインカウンター

 ・空港ラウンンジの利用

 ・優先搭乗

 ・受託荷物の優先受け取り

など

・家族カードで家族もJGC会員になれる

JGCは、JALカード(クレジットカード)に付帯させる訳ですが、家族カードを発行すると家族もJGC会員になることが出来ます。

一度取得したら解約しない限り一生続く上級会員サービスに、本会員だけではなく家族もなれるのは、強烈なメリットです。

ラウンジ利用なんかは、本人+同行者1名が入られますが、家族カードがあれば合計4名まで利用できることになりまうす。

・JGCになるための修行

ここまでJGCのサービスやメリットについて解説をしてきましが、この人生で1回だけ取得すれば良いという部分に魅力を感じJGC会員になる為に飛行機に乗りまくることを「JGC修行」などと呼んだりします。

・JGC獲得はFOPか回数を稼ぐ

JGCを達成する為の条件は下記のいずれかを達成することです。

1月~12月までに

 ・POPを5,000円ポイント以上たまえる

 ・50回以上のJAL便に搭乗する(ワンワールド便搭乗で達成する場合は、25回以上のJAL便に搭乗する)

どっちが達成しやすいかは、住んでいる地域によります。

FOPで達成する場合

一般的な手法は、羽田(または伊丹、関空)から那覇便を乗りまくる方法です。

沖縄を使う理由は、国内線はどうしても距離が稼ぎにくいので、なるべく遠い地域を選ぶ、沖縄便は便数が多いと言ったところが挙げられるでしょう。

しかも沖縄便(羽田-沖縄)の最安値運賃は9,010円から出ているので、FOP単価も非常に良いです。

羽田-沖縄の場合、割引運賃を使っても片道1,476FOPが貯まります。

9,010円/1476FOP=6.10円

1FOP=6.10円は、ポイント単価的に最高水準だと思います。

1往復で2.952FOP貯まりますので、17回往復すれば50,000FOP達成ということになります。

中々9,010円の便だけという訳にはいきませんが、この便だけで50,000FOPを達成した場合にかかる費用は

9,010円×2×17回=30,6340円

ということで、30万円が最低達成ラインです。

回数で達成する

回数で達成する場合は、50回以上の搭乗が必要になります。

これは近距離を往復しまくるのが基本になります。

例えば、沖縄-宮古の最安値は4,700円になります。

5,600円×50回=235,000円

九州内の空港や、北海道内の空港をグルグル回るのも安い路線があればコスト的にFOPで目指すよりも安くなります。

単純往復だと、FOPで目指しても回数で目指しても、飽きてしまってつまらないと思うので、修行とはいえ旅行ですので楽しめるプランにした方が良いと思います。

JGCカードの選び方

JGC修行するなら、先にJGCカードを付帯させJALるカード作る必要があります。

理由は、

 ・JGCはJALカードにしか付帯させられない

 ・FOP達成後、搭乗回数達成、いずれにせよ航空券を購入するのでボーナスマイルがもらえない。

 ・JALカードを持っていると、先得を一般会員よりも2日前に先行に購入できる。

などがあります。

どのJALカードにJGCを付帯させるかは、「JGCカードの違いを比較!家族会員、年会費、特典からお勧めの1枚はどれ?」を参考にして見てください。

まとめ

FLY ON プログラムの上級会員サービスは、JALマイラー、JALを定期的に利用される方にとっては憧れのステータスですし、JGCを取得すればサファイア同等のサービスをずっと受け続けられるのがメリットになります。

これからずっとJALマイルを貯め続ける予定があるなら、どこかのタイミングでJGCを目指しJALカードを取得されて見るのも面白いかと思います。

サファイアの有効期限は、会員資格を達成した翌年の1年間ですので、JGC修行をされる前に、JGCを付帯させるJALカードを作ってしまうことをお薦めします。

仮にサファイアになれなくとも、クレジットカードで審査落ちしてしまって無断になってしまう可能性があるからです。